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「風の教室」佐久間の今週の一冊

2013年01月23日 日記

今週の一冊は上岡伸雄さんの「風の教室」です。
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今日本中でいじめが問題となっています。その中でも多いのがちょっとしたいじめだそうです。

いじめている側は軽い気持ちが多いが、いじめられている側は深い心の傷を負ってしまっている。

この本の中では新任の先生と小学生の六年一組の交流が書かれています。

クラス内で起こっていたいじめに対し、新任の先生ことアッシーは、

「男が寄ってたかって、一人の女の子をいじめるなんて、なんて情けない奴らなんだ。お前らこれはただの弱い者いじめだ。

弱い者のいじめるをする奴は人間のクズだ。お前らは人間のクズか!」

こう怒鳴って子供たちをしかった。

アッシー先生はこれでいじめがなくなるとは思っていない。アッシー先生はラグビーで日本代表まであと一歩という所までいった。

しかし、怪我で諦めざるお得えなかった。

自分がやりたいことってなんだろうと、考え抜き。子供たちにラグビーの素晴らしさと魅力を伝えようと考えるようになった。

才能があるからラグビー選手になってほめられて終わりではなく、子供たちにラグビーやその精神を知れば、

人間的に大きくなれると考えた。そのために彼は大学に入り直し先生になった。

だからこそ現場でいじめを見つけては、いじめた子をしかる。

子供たちがラグビーや学級演劇を通していじめが無くなる様にした。

人が何かに情熱を注いで、困難なことに一歩一歩近づこうとしている時は、誰もいじめようと考えないからだ。

この気持ちが伝わったのか、最後はいじめていた生徒が、いじめられていた生徒に「ごめん、許してくれる?」

と頭を下げる。ラグビーを通し、いじめはしてはいけないと学んだのです。

熱中していることの中で、いじめをしてはいけないという事を学んでいったのです。

このことは今の教育現場では素晴らしいことです。

アッシー先生という、強い信念を持った先生に出会った生徒はとても幸せである。

スポーツは技術を身に付けるため、何度も何度も同じことを繰り返さなくてはならない。

いわゆる反復練習。退屈なことでも何度も繰り返すときちんと技術が身に付く。

アッシー先生がよく口にする、「基本」「姿勢」が今後に大きい影響を及ぼします。

「身体に刻み込む」。勉強もラグビーも同じことなのです。

アッシー先生と生徒との間にできた「愛情」「信念」「情熱」「信頼」このキーワードが書かれた本です。

日々のアッシー先生の言葉は印象に残るものばかり、信念をもって何事もやるというのは大変難しいこと。

そんな先生は日本中そうそういるものではありません。

今の日本人に足りないもの、それが書かれているようにも感じました。

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