「残念な努力」佐久間の今週の一冊
2012年11月12日 日記
今週の一冊は美崎栄一郎さんの「残念な努力」です。
この本の中には「ノート」「サービス」「時間」「企画」「人間関係」についての、様々な努力の姿が書かれています。
それらの努力は全て、残念な事例・失敗談ばかり。これらのような残念な努力をしないするだけで、失敗をする可能性がグンと減る。
そして、今までとは違った効率のいい仕事ができるようになるはず。
世の中には成功より失敗の方が多い。成功は注目され分析されるが、失敗は忘れがち。
だから、この本はあえて失敗を注目しています。仕事やプライベートでうまく成功する為に失敗から学ぼうという本です。
印象に残った事例をご紹介します。
・「ゴミは持ち帰れ」と、ゴミ箱を設置しない駅の努力
ホームにはゴミ箱が少ない。駅ナかのサービスは増える一方。駅という集客エンジンをお金に変える為に、駅ナカや改札口付近に
コンビニやキヨスクを作ったりしている。
そして、そこで多くの商品が販売されている。ここで大切なのは、買ったものをどこで消費するかということである。
多くの商品は、電車の移動中などに消費をしてもらうことを想定している。
例えば、ガムやアメ、新聞や雑誌など。
にも関わらず、消費したものを捨てる場所であるゴミ箱の数が圧倒的に少ないなんて、残念としか言いようが無い。
おそらく、ゴミ箱を置くと、色々コストがかかると考えてしまうのだろう。
しかし、逆である。ゴミ箱にゴミを捨てるから、荷物が軽くなり、他の消費ができるようになるのだ。
例えば読み終わった雑誌を捨てることができたら、次の雑誌を買おうとも思えるが、捨てられなければ荷物になるので、次の雑誌は買わない。
そうすると、ゴミの出ない携帯電話を触り始める。携帯電話のゲームやメールは駅にはゴミを出さないが、駅での消費も増えない。
自動販売機のような飲料は、たくさんの駅で売られているが、捨てる所は圧倒的に少ない。
空いたペットボトルを捨てられるのならば、また新しいペットボトルを買うことだってありうるのに。
そして、液で捨てられないから、駅を出てコンビニに寄って捨てて、そこで燃料交換をしようというわけである。
結局、ゴミ箱が少ないから、買わないということが実際には起こっているのだ。
駅にゴミ箱がないという残念な体験から、筆者はゴミ箱が実はビジネスにおいて大事なサービスであることに気づく。
このように自分の会社の仕事においても、ゴミ箱のように大事だけど、抜けているサービスが無いかと、考えさせられました。
まさに逆転の発想であり、普段何気ないことでもビジネスチャンスというものは転がっているのです。