[ユニクロは野球型。アップルはサッカー型]佐久間の今週の一冊。
2012年10月22日 日記
今週の一冊は斉藤広重さんの「ユニクロは野球型。アップルはサッカー型」です。
人がそれぞれ違うように、企業にも個性があります。
会社名からのイメージで、その企業で働く人の印象など企業ブランドにも特徴があります。
この本の中では野球型、サッカー型を以下のように分けています。
野球型・・・野球で勝つための戦術と、多くの商品ラインアップからヒットを生み出し業績を出す手法。確率
ユニクロ・トヨタ・ホンダ
サッカー型・・・哲学や戦術を持ち、一丸となりそれを全員で信じて実行する。連動
アップル・BMW・グーグル・ZARA
野球は・・
①3割の確率でチャンスが来る
②3アウトになるまで攻撃を続ける
③相手より多く点を取れば勝ち
ズバリ確率のスポーツです。
野球で3割打てば一流バッターです。9人のスタメン打率だけではなく、出塁率も大事になります。
なぜなら、得点の確率が上がるからです。
得点率を上げる為に様々な選手の特性を理解し、打順を決めるのです。
自分という存在はこのチームにおいてどういう役割を果たせるのか?
お客様のニーズの変化や世の中の動きを読みながら、ヒットを打つ打者を探す。
全ての商品がヒットにならなくても良いのです。
ただし、成功する為に日々の努力はもちろん怠らないことは重要です。
ひとつの商品でも安定する軸となるものがあれば、それを中心として次のヒットを探す。それが野球型なのです。
サッカーは・・
①パスをつないでシュートを打つ
②相手より多くゴールを決めれば勝ち
組織スポーツですが、相手と向き合う為個人の能力が非常に重要視されています。
そして一番重要なのは連動。
FWとMFの連携=商品部と販売部
・情報を伝える力
・意見交換
・意見を聞く姿勢
以上が連動において必要なもの。
そして更に、この集まりが強いサッカーにおいて「声」も重要なのです。
時代の流れが速い昨今のビジネスにおいてはサッカーが合っているのかも知れません。
攻撃から守備と瞬時に入れ替わるからです。
サッカーの世界にある一番美しい言葉があります。
それは「信じて走る」です。どんなに苦しくても思った通りに行かなくても、仲間のパスがくることを信じて走る。
ぶれない哲学の下社員が連動する。個人だけではなくひとつの生き物の様に。それがサッカー。
以上のように野球型・サッカー型と説明しましたが、どちらが良くてどちらが悪いと言う話ではありません。
例に挙げた企業は、野球型・サッカー型どちらも兼ね備えています。
キーワードは確率と連動。
この二つを高める為のヒントが野球とサッカーにはあります。
実際に観戦に行くときに、このキーワードを頭に入れて観戦してみてはいかがでしょうか?