「ありがとうが人と会社を幸せにする」佐久間の今週の一冊
2012年10月15日 日記
今週の一冊は野口吉昭さんのありがとうが人と会社を幸せにするです。
かつて日本企業は「資本主義」ならぬ「人本主義」と言われていました。お金儲けよりも、人を大切にし人を育てることを重視したからです。
ですが、最近の企業は人を育てるより、優秀な人材を育てるより、優秀な人材をヘッドハンティングした方が効率がいいと考えます。
国際会計基準に則した利益重視の経営は「人」と「投資」ではなく「コスト」と見るようになりました。
その結果、真の組織として勢いが弱くなってきています。
弱くなったのは、組織の勢いだけではありません。苦境にあえぐ会社には「ありがとう」の声のパワーが弱くなっています。
今成功する会社、儲かる会社には必ず「ありがとう」が飛び交っています。
もちろん儲けが無ければ企業は成長できません。
しかし、結果だけを目的として、目先の利益を追い求めながら仕事をしていても、結果は出せないのです。
利益は目的ではなく「結果」なのです。
いい仕事をする上で本当に大切なことは、そのプロセス。
結果としての数字を追って四苦八苦しているうちに、みんながそれを忘れてしまっています。
それを今取り戻しましょう!と筆者の野口さんは訴えています。
以下。ポイントをいくつかご紹介します。
・「場を意識する」と空気が変わる
場とはコミュニケーションが生まれるところ。
コミュニケーションによって金銭的な価値が生まれたり、誰かの喜びが生まれたりするそれが「場」。
私達一人一人が「場」の一部。
「場」の一部分として、自分自身が場全体を一朝一夕にはいかなくとも、正しい行動を起こせば、思う通りに「場」は変えれる。
・「自分軸」より「相手軸」「相手軸」のために「自分軸」
つながりは、決して一人で作ることはできない。自分がいて相手がいて初めて形になるものです。
自分という軸が固まらないうちからコミュニケーションの機会が増えすぎて、相手の言いなりになるほうが楽だと勘違いしている人がたくさんいます。
しかし、それではコミュニケーションとしては成り立ちません。相手にとってうれしいことは何か、きちんと考えてあげるためには、基準となる「自分自身」があるtことが大前提にあります。
何でも聞き入れると言うことはないのです。
「自分軸」
自分の考え方、自分の意見をしっかり持った上で、相手が自分に何を望んでいるか、相手のために何をしてあげればいいのか?
相手軸になって考えたとき、初めて相手との確かなつながりを築くことができます。
・自分のため、人のため、人々のために生きる
ホンダの創業者、本田宗一郎さんは、「会社のために働くな。自分が犠牲になるつもりで勤めたり、物を作ったりする人間がいるはずがない。だから、会社のためなど言わず、自分のために働け」という言葉を残しています。
人の役に立つことであっても、嫌々やっていれば、決していい結果にならない。人のために何かしたいと考えることはもちろん大切。
人のためだからと自分の信念を捻じ曲げたり、やりたくないことをやっても、うまくはいかない。
自分のためにやるのが第一。
以上を踏まえた上で、ひとのためにできることを探すのが、いい仕事につながる。
「ありがとう」といわれることというのは、簡単なようで実は難しいものです。
お客様に対しても、社員に対しても心から「ありがとう」と言えるような職場作り、心がけて行きたいと思います。