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佐久間の今週の一冊

2012年04月16日 日記

今週の一冊は「ポーターの競争戦略」です。

ビジネスや人生は「競争」の連続です。

とくに経済が低迷する市場では、激しいパイの奪い合いが繰り広げられます。

このような中、ライバル企業に勝つ、あるいは継続的に利益を上げるには、綿密な戦略が必要となってきます。

3つの戦略
ポーターはあらゆる企業に当てはまる基本的な戦略として以下の3つをあげています。

 (1)差別化戦略
 (2)集中戦略
 (3)コスト・リーダーシップ戦略

差別化戦略と集中戦略は同時実行が可能です。

 ┏━━━━━┳━━━━━┓
 ┃ 差別化   ┃差別化集中 ┃
 ┃        ┃         ┃
 ┣━━━━━+━━━━━┫
 ┃コストリー   ┃ 集 中   ┃
 ┃ダシップ    ┃        ┃
 ┗━━━━━┻━━━━━┛
 (1)差別化戦略
   プロダクトの機能、ブランド、デザインで業界リーダーや競合他社との差別化を図る戦略で、
   他社に真似されない独自能力が要求されます。

 (2)集中戦略
   ある特定の顧客層にターゲットを絞る戦略で、ターゲティングを行ったら、経営資源を集中させます。
   市場において弱者が行いやすい戦略である。
   ターゲティングを行う分野は業界のリーダーが目をつけていない分野など、つまりニッチ市場を狙うのが定石だ。

 (3)コスト・リーダーシップ戦略
   圧倒的な低価格により競合企業のシェアを奪う戦略である。
   他社に用意に真似される低価格化は業界全体の低価格化を招く。
   値引き合戦など、終わりのない戦いとなる。
   安かろう悪かろう。つまり「安い=品質が悪い」というブランドイメージがつかないよう気をつけなければならない。
   紳士服のスーツ二着目半額なども上げられます。

3つの戦略の具体例   
 (1)差別化戦略
   小売店「ドン・キホーテ」。夜の販売というのは、10年前はまだ未開拓だった。
   しかし、夜の市場はとても大きかった。もはやセブン・イレブンは24時間営業となり、24時間営業が当たり前になった。
   TSUTAYAも夜レンタルビデオや本・CDの販売を行って成功した。今や深夜営業は当たり前になってきています。

 
 (2)集中戦略
   ダイハツ、スズキの軽自動車など。軽自動車は今や一家に一台と言っていいほどメジャーになりました。今や普通車の販売台  数を脅かすほど驚異に。

 (3)コスト・リーダーシップ戦略
   ユニクロが圧倒的だ。また、牛丼の価格競争は今特に激化しています。あちらが値段を下げればこちらも値段を下げるといった。お互い消耗戦と言ってもいい戦いです。

ポーターの競争戦略は、当然ながら弱肉強食の社会から生まれています。

一方日本は規制大国と言われるほど多くの規制を式、助け合いのもと、世界で唯一成功した「社会主義国」とも言われています。

それでも近年、規制緩和や長引く不況の影響から、格差が広がりつつあります。日本社会よりも欧米の弱肉強食社会に近づきつつあると言うことです。

しかし、どんなに激しい競争社会になっても「助け合いの精神」だけは忘れたくないものです。

単に、「ライバルに打ち勝てばいい」「自分だけ利益を上げればいい」「自分だけ生き残ればいい」と言う理論は、もはや通用しない社会なのです。

   

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