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佐久間の今週の一冊

2012年02月06日 日記

今週の一冊は、高杉尚孝さんの「プレゼンテーションのセオリー」です。

私もそうなのですが、人に何かを伝えようとするとき、まとまらないまましゃべってしまい相手に伝わっていないことがあります。

例えば、よく見られるのはストーリー性なく、生のデータを永遠と並べ、クリップアートや図表を詰め込んだ過密・混乱状態のプレゼンテーション。

逆に、キーワードやイメージ写真をぽつりと載せただけの過疎状態のものも見受けられます。

プレゼンテーションは「相手を動かす」ものです。

行動に至るまでにはいくつかのステップがあり、藪から棒に「動いてください」とお願いするのは唐突です。

商品を購入してほしいのなら、商品の存在をしってもらい、そのうえ興味を持ってもらいほしいと感じてもらい、最終的に購入という行動につなげてもらうわけです。

最も大切なことは「相手にどうなってほしいのか」を具体的に認識しておくことです。目的・中身・を発表者自身がしっかりと認識していないと、

プレゼンテーションは、的のはっきりしないものになってしまいます。相手に求める変化や行動を、プレゼンターが明確に認識してこそ

初めてスタートラインにたてます。

すべての問題には以下の3つにわかれます。

①原状回復型

これは不具合がすでに顕在化した問題です。

例えば売り上げが激減した。風邪を引いた。車が故障した。などで、すでに壊れてしまった問題です。

現状に、つまりもとに戻すことが解決となります。

②潜在問題予防型

まだ不具合は顕在化されていないもの、放置しておくとまずいタイプの問題で、緊急性を伴います。

例えば、このまま少子化が進めば年金制度が崩壊する。そろそろ給油しないとガス欠になる。このまま情報が増え続けるとシステムがパンクする。などがこのタイプです。

壊れないように現状を維持することが解決となります。

③理想追求型

壊れていない、放置しておいても支障のない問題。

なぜ問題化というと、もっとよくすることができる可能性があるからです。

理想と現実のギャップがある。つまり、改善の余地のあるタイプの問題です。理想を達成することが解決となります。。

結論を先述べることが基本のプレゼンテーションです。

にもかかわらず、あまりにも多くのプレゼンテーションが、ボトムアップ。つまり細かい話から始まり、最後に結論を述べる流れになっています。

細かい話から始めると、プレゼンテーションの行き先がはっきりわからない段階で、自分勝手な解釈を始めます。解釈ができる材料を与えている事になります。

逆に、先に最終的な結論を伝えるトップダウン方式は、相手に安心感を与えます。初めに行き先を伝えてから、道順を説明するのと同じで

最終的な到達地がわかっているから安心できるのです。

トップダウン方式で発表を始めると、冒頭から反対されることを心配する人も。

どうしてそのようになったかを彼らは知りたがるはずです。

引き継いでプレゼンすることによって、彼らに納得してもらえる可能性がでてきます。

このほうが、ボトムアップ方式のプレゼンで、最後に「それ違うぞ」となるよりも、ずっとよいのです。

「最初に結論」これが重要です。

これらをうまく活用し、自身のプレゼンテーション能力アップにつなげていきたいです。

わかりやすく明確に書かれていますのでお勧めの一冊です。

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