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佐久間の今週の一冊「たかが草野球で人生が変わる」

2012年01月23日 日記

今週の一冊は「たかが草野球で人生が変わる」です。

筆者の熊本浩志さんはリアル・フリート代表取締役のです。

「amadana」というブランドをはじめ、デザインにこだわった家電製品を発信する会社です。

この方は週末になると、「東京バンバーダ」という草野球チームの監督として草野球日本一をめざしています。

クマモトカントクはいまや、一つの人格としてビジネスにおける熊本浩志においても、欠かせないパートナーになっているそうです。

たかが草野球と思われがちですが、これが非常に難しい。ボールの違いでこれほどにも違うのかと。

公式と違いやわらかいボールの軟式は、元プロや甲子園球児でも打率3割を残すのが難しいくらいです。

最強メンバーを集めたチームが軟式では必ずことなんて、ないのです。いかにも弱そうな力のないチームでも勝てるのです。

そこには草野球ならではの戦略があります。この戦略はビジネスにとっても良い姿勢といえます。

草野球の戦略と照らし合わせてみました。

1.従来の型を捨て、新たなチャレンジをはじめる。

軟式は柔らかく誰にでも打てる設定となって言うのになぜ打てないのか?これはプライドを捨てきれないことに尽きるそうです。

公式ボールはボールにクラッシュさせるイメージで、ボールの少し下にバットを入れるイメージで打ちます。投手の投げたボールとマシンでとらえたバット

で逆スピンがかかりボールを遠くに飛ばします。

ところがやわらかい軟式ボールではこの打ち方ではフライになってしまいます。正直軟式はバットのどこにあたってもある程度飛ばせるので本来ヒットが

出やすくなっています。硬式が「点」で、軟式が「面」で打つイメージです。

となるとこれまでのイメージ、今まで硬式で培ってきたものを捨て、変だと思っても取り入れてやってみるといった柔軟な発想が必要です。

ビジネス観点「プライドは捨て去れ」

2.右肩をあげてスイングする

面でボールを捉えるには、水平にバットを出すこと。ダウンスイングで打つ硬式とは違う発想です。

右肩をあげてスイングするということは。上からたたくと考えがちですが、人間力むと右肩をあげて打つぐらいのイメージで肩が水平に回り

更に腰も同時にターンします。遠くに飛ばすというよりも、低くて速い打球を飛ばすイメージです。

ゴルフスイングと似てるのかもしれませんね。不格好かもしれませんが、軟式で打率を残すにはこの打撃がよいそうです。

ビジネス観点「外見にはとらわれず、身を取れ」

3.右打ちできる打者になる。

逆方向へ打つのも難しい軟式。ですので右打ちできる打者は非常に重宝されるそうです。なぜ重宝されるのか?

①野球はそもそも走者が右回りなので、打球と進む塁が遠くなり有利となる。

②右打者の右打ちは、進塁打、エンドランで一気にビックチャンスになるような作戦面でのメリットが多い。

③右打ち・引張ができる打者を迎えたとき、バッテリーが神経質になり打者有利なカウントになる。

進塁打やゴロを打てる右打ち打者は、相手にとっても厄介な打者です。これはというものを持っている選手は素晴らしい。

ビジネス観点「一八番を持つ」

4.軟式ボールを徹底的に分析する

バッテリーからみると、軟式は思うようにゲッツーが取りにくい特徴があります。

ボールが非常に弾みやすく、捕ってから投げるのに時間がかかります。内角で詰まらせても外野まで飛んでしまいます。

そしてフライが多い傾向があります。これを知ったうえでバッテリーは今までのセオリーを捨て、まったく違った攻め方をしなくてはならなくなります。

ビジネス観点「条件が変わればセオリーが変わる」

5.ワンバウンド送球に徹する

年齢とともに落ちていく体力・筋力。昔の感覚で動こうとするならば、筋肉がぶちっなんてことも日常茶飯事。

週に一度や二度の草野球では投げる力が弱くなるのも当たり前です。

草野球では多少の雨でも試合をすることが多く、その際は特にボールが滑り、送球ミスにつながります。

そこで徹底するのが「ワンバウンド送球」です。普通に投げるよりも、送球ミスも少なく弱った投げる力でも安心。

確実に早く送球できる方法として非常に有効です。

ビジネス観点「あえて手堅く、がリスク回避の基本」

6.思い込みを排し、確認を怠らない

守備体勢を取るのに重要なのが、「イチイチ確認」です。レベルの高いプレーヤーがいればいるほど余計に必要だそうです。

「お互いの守備位置がここでいいのか?」などお互いが確認することです。

一見当たり前だと思われがちですが、草野球に関しては難しいのです。

特に高いレベルでやってきた人たちがいると機能しなくなったりするときもあります。

バックグラウンドがあるので「あいつならわかっているだろう」などと、決め込んだりしてしまいます。

毎週同じメンバーで出来るとは限らない草野球では、ますます難しいでしょう。

「イチイチ確認」はビジネスにおいてもリスク回避の基本ですから、グラウンドではなおさらなのです。

ビジネス観点「いつでもどこでもイチイチ確認」

だんだん話がマニアックになってしまいまして、申し訳ありません(笑)

まとめてみますと・・・・・・・・・

①草野球への取り組みはビジネスへの取り組みと同じだと言うこと。遊びであっても全力で向かい合えなければならない。草野球はビジネスの縮図だということ。

②そして、軟式野球は硬式での過去の栄光は通用しないと言うこと。そこで、プライドを捨てきれない選手は軟式の世界じゃ極められない。

③草野球チームは、職業・価値観全て多種多様な人間の集合体。そこで、チームとしての周波数を合わせることの大切さ。
 特に「軟式草野球は硬式野球とは別のスポーツと考えて取り組むべきで、なめてかかるんじゃない!」というスタンスで書かれています。

「プロの選手9人連れてきても日本一にはなれないよ!」という書き方。このあたりが、軟式草野球を極めた人間しか言えない言葉であり、そういう人間でしか理解されない主張なのではないでしょうか。

今ある人材の中で、どういった戦略でどう戦っていくか?草野球とビジネスの接点はこんなにも多いのかと改めた感じた一冊でした

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