「教える技術」佐久間の今週の一冊
2012年08月06日 日記
今週の一冊は石田淳さんの「教える技術」です。
多くの企業において「部下にどう教えるか?」ということは、どの部下を受け持つ上司個人の能力や力量に全てかかっているのが現状。
「教え方」を知らなければ、部下は望み通り育たない。
行動科学・分析科学に基づくマネジメント・メソッドを元にこの本は書かれています。
大きな特徴として、解明された数々の法則は実験結果から導き出された科学的なもので再現性があります。
「教える」とは、相手から望ましい行動を引き出す行為です。
学び手に身に付けて欲しいのに、出来ていない行動が出来るようにする。
あるいは、学び手の間違った行動を正しい行動へ教えることです。
・教える内容を「知識」と「技術」に分ける。
知識とは聞かれたら応えられること。
技術とはやろうとすればできること。
分けることで、手順の決定やその人にどこまで教える必要があるかの見極めが出来る。
うまくいかなくても、技術か知識不足かをチェックすると原因を見つけられるのです。
そうすれば、狙い通りの成果や成長が見込める。
・子供をお使いに出すときを思い出す。
誰もが思いつくようなテーマから「こんなことまで確認する必要があるのか?」
「知ってて当たり前でしょ?」と思いがちな細かい事象まで、とにかくピックアップする。
・部下の知っていること、出来ることを把握する。
「どこまで知っているか?」「どこまで出来ているか?」の確認をする。
知識チェック・・・成果を出す為、重要ポイントをチェックリストに沿って割り出す。
技術チェック・・・ロープレなどで実際にやってもらう。
・指示や指導は具体的な表現に言語化する。
曖昧な表現では部下はどうしていいか分からない。
身に付けさせたい業務があるのなら、内容を出来るだけ明確かつ具体的に表現をしなければならない。
・とるべき行動を具体的に表現する。
行動分析化学で行動を定義するとき用いられるMORSの法則(具体性の法則)
M・・measurd 計測できる
O・・observable 観察できる
R・・reliable 信頼できる
S・・specific 明確化されていない
4つの条件を満たしていないのは「行動」ではないということ。
行動を具体化すれば教えることがハッキリし、チェックや評価も客観的に行うことが出来ます。
そして、行動を明確に評価しましょう。全ての結果は「行動」の積み重ねで成り立っています。
部下の行動に目を配るべきである。
着実に結果に結びつく行動を実行したら、直後しっかりと評価しましょう。
最後は人と人。褒められてうれしくない人間はいません。