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今週の一冊「幻想郵便局」

2013年09月30日 日記

今週の一冊は堀川アサ子さんの「幻想郵便局」です。

友人たちが就職を決めた中、阿部梓は短大を卒業後も就職が全く決まらずに就職浪人をしていた。

周りと比べ、就職活動が遅れていたのである。

そんな時、アルバイトの求人を紹介された。梓の特技「探し物」を見込まれてのことだった。そのバイト先とは登天郵便局。

それは、あの世とこの世をつなぎ、死者と聖者の間にメッセージを送り届ける特殊な郵便局だった。

梓の任務は、郵便局の土地の権利書を探すこと。

この郵便局は亡くなってしまった大切な人へ想いが届けられたり、幸せそうに旅立っていく。

作者の堀川さんのそうであって欲しいっていう優しい気持ちが込められている。

急に話しの展開が変わったり、ホラーという内容でもあるがなぜだか、ほんわり温かい内容になっています。

権利書を見つけて神社から郵便局を守れるのか?真理子さんを殺したのは誰なのか?

ゆっくり謎を探しつつも、生者と死者が巡る郵便局を中心に様々な探し物を探し出す梓の人柄がだんだん変わっていく姿は読んでいて面白い本でした。

亡くなる寸前の人たちに接する人たちの気持ちや、死者の心の声がこんな風に聞こえているのだなと思いました。

生と死を考えさせられた一冊でした。

鈴木の今週のドライヴスポット 「QVCマリンフィールド」

2013年09月26日 日記

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今週ご紹介するのは、プロ野球チーム・千葉ロッテマリーンズのホームスタジアム、「QVCマリンフィールド」です。

2011年の3月1日より、「千葉マリンスタジアム」から「QVCマリンフィールド」と名称が変わりました。

収容人数は30,000人程度。グランドは全面人工芝で、足腰への衝撃を軽減する「アストロステージMJ(マリンヴァージョン)」という芝を使っています。

先日、千葉ロッテとオリックス・バッファローズのナイターゲームを観戦してきました。

シートも様々な種類があるのですが、今回利用したのは「BAR M」です。

「BAR M」は一塁側内野席のライトポールに近い上段エリアにある、スペインバル風のスポーツカフェ&バーのシートです。

オープンデッキのシートで、ドリンクやフードを楽しみながら観戦できるのがこのシートです。

シートに座ったままでもドリンクやフードの注文ができ、メニューをスタッフさんが持ってきてくれるサービスが!

さらに、オープンデッキシート内にテレビモニターもあるので、選手の表情もバッチリ見れちゃいます。

今シーズンもあとわずか!生での野球観戦はいかがでしょうか?

今週の一冊「コンビニララバイ」

2013年09月25日 日記

今週の一冊は池永陽さんの「コンビニララバイ」です。

舞台は、コンビニ「ミユキマート」このコンビニはとても変わっている。

なぜなら、オーナーの幹郎にまったくやる気がない。

万引きを見つけても捕まえることはしないし、ホームレスにとても優しいし。

従業員の治子に「深夜営業をやりましょう」「ファストフードを置きましょう」と言われても生返事でまったくやる気がない。

これでは潰れるのも時間の問題。

幹郎にやる気がないのは理由がある。息子がひき逃げをされ、失意の妻を力づけるために会社を退職して始めたコンビニ。

その妻も車にはねられてしまい、彼にはこれから全く希望というものがないからである。

この基本設定で、全七話が書かれている短編小説です。

ここに登場する人物たちも不器用な人間ばかり、治子に惚れながらも死に赴く八坂。幼い記憶に縛られている香。

主人公の幹郎も、もっと楽に生きる方法もあるのに、ここに登場する人物たちはその道を選ばずに人生を歩んでいる。

人を愛すること、体が欲情することは、けっして理屈ではないということ、そして生きていくことは恥をかくことでも

ある、ということを本書はあらためて教えてくれる。

コンビニという現代にかかせない舞台。深夜営業もしていない、ファストフードもない今時珍しいコンビニ。

人間味あふれる舞台だからこそ、様々な事情を持った人たちが集まっている。

村山の今週の逸品「ホワイトハウスコックス 名刺入れ」

2013年09月18日 日記

スズキアリーナ水戸桜の牧の村山です。
今回は僕が使っています。ホワイトハウスコックスの名刺入れをご紹介したいと思います。


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ではブランド紹介です。
1875年創業以来、高品質の馬具や洗練されたデザインの鞄、ベルト、財布など様々なレザーグッズを作り続けているホワイトハウスコックス【Whitehouse Cox】。使用する代表的な革は、強く耐久性のあるイングリッシュブライドルレザーで、約10週間もの間、樹皮や種子など自然の草木を使い丁寧にタンニン鞣しし、さらに天然の染料を革の深部にまで染み込ませ、じっくりと時間をかけたものです。こうしてできた最高の素材を、経験豊かな職人が確かな伝統の技術で形にして行きます。英国第2の都市バーミンガムから北西15キロ、ウォルソールにあるホワイトハウス・コックス社は、19世紀後半ホワイトハウス氏とサミュエル・コックス氏によって創業されました。 ホワイトハウス・コックス社の100年以上にも及ぶ長い歴史の中で、創業当時から1920年代までは、乗馬用の鞍や手綱などの高品質な馬具、そして英国軍などからの依頼を受け、様々な軍需用のアイテムを製造してきました。そして現在も、常に時代にマッチした英国風ライフスタイルの神髄を追求した、様々なレザーグッズの製造を続け、5代目社長スティーブン・コックスにホワイトハウス・コックスの伝統は受け継がれてるのです。現在のブライドルレザーの商品も1930年代同様、伝統に裏打ちされた確かな技術力によって当時と同じ製法で作られています。

ブランド紹介にもありました、ブライドルレザーが気に入り名刺入れを購入しました。
ブライドルレザーというのは、イギリスの伝統的な製法で成牛の表面の皮を時間をかけて天然植物エキスでなめし、ロウ(蝋)をしみ込ませた皮革のことです。
ブライドルレザーは、もともとは英国貴族の馬具用に開発された皮革なので、かなり丈夫に作られています。僕の名刺入れも何年も使っていますが、一生使えるのでないかと思うほど丈夫です。職人さんが一つ一つ丁寧に手作業で作っているのも魅力の一つです。ホワイトハウス・コックスの商品は名刺入れの他にも財布やベルトなどレザーのアイテムがたくさんありますので、皆様もブライドルレザーの質感を体感ください。使い込むにつれ、最高の逸品となるでしょう。

鈴木の今週のドライヴスポット 「大笹牧場」

2013年09月12日 日記

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今週は以前ご紹介したキスゲ平園地の近くにあります、「大笹牧場」をご紹介いたします。

大笹牧場は関東平野を一望できるロケーションと、豊かな自然でいっぱいな放牧育成牧場です。

ヤギやウサギ、ミニチュアホースやヒツジなどとふれあえる広場もあります。

牧場以外にもアスレチックや巨大滑り台もありますので、子供も楽しめます。

食べ物では、ジンギスカンハウスやチーズハウスなどがあるんですが、オススメしたいのがコロッケとメンチです。

アツアツの揚げたてで、中から肉汁があふれ出して、とてもジューシーです。

またカフェハウスでは、日光天然氷を使ったかき氷があり、夏にオススメです。

他にもアイスクリーム作りやバター作りなどの体験コーナーもたくさんありますので、9月の連休にいかがでしょうか?

【アクセス】 「大笹牧場」 栃木県日光市瀬尾3405

今週の一冊「傷だらけの店長」

2013年09月09日 日記

今週の一冊は「傷だらけの店長」です。

「ただ、本が好き」で書店でアルバイトを始め、やがて書店員から「店長」となった著者が、閉店に追い込まれるまでの悪戦苦闘の日々が書かれています。
「どうしてわたしは書店員であり続けるのだろうか」と、自問する著書の深い深いため息と共に、書店の店長の労働実態が明らかにされている。
現在の書店業界は、書店・書籍の量は増え続けている、一方で売り上げは減退。今、書店の置かれた状態は、「ただ入ってきた客を待ち、客を待っていりゃいい」という過去のイメージから、はるか遠くにある。大型店の出店により、小さな書店は潰れている。なにしろこの十年で、全国で5000軒の書店がつぶれているのだ。
連日山のように届く商品本の棚卸し、毎日のお客からの問い合わせ、営業マンへの対応、追加注文、伝票処理、そして万引き犯との逃走劇などなど・・・・・これでもかという程の仕事の量。
どんなにボランティア労働に追われても、人員補充は夢のまた夢で、安い時給ではアルバイトも寄りつかない。むしろ本部からノルマをクリアするために自費で本を買うありさま。

突如現れた大型店に、お客を取られ売り上げは激減。本部から売り上げを上げろと毎日の電話。

理想と現実のギャップがリアルに描かれた一冊です。

好きだからではなく、好きだからこそ葛藤に苛まれるというのは本当に考えさせられます。それを乗り越えられるかどうかで決まる時もあるのだろうかと思いました。

今週の一冊「かばん屋の相続」

2013年09月03日 日記

今週の一冊は池井戸潤さんの「かばん屋の相続」です。

この本は6編による短編小説。そこに出てくる人物がすべて銀行員といったないようです。

いくつかある中でも、個人的に面白かったものをご紹介させて頂きます。

「かばん屋の相続」

父が経営するかばん屋が嫌で、銀行に就職した長男。

次男はそれに伴い、父を支えかばん屋を手伝っていた。

ある時、父が急死してしまう。肺ガンだった。

その後遺言状の存在が明らかになった。その遺言の内容は会社の全権を長男に譲るといった内容だった。

事前に全く他の人には相談がなかったという。

もしかして、遺言は偽造されたものなのではないか?という疑いも出たほどであった。

専務であった次男が継ぐべきなのに・・・

長男は手のひらを返したように銀行を辞め、かばん屋を継いだ。

昔から気の荒かった長男は、大手銀行に勤めていたせいもあり、取引先の弱小銀行を見下す高慢な態度をとっていた。

大手銀行に勤めていたプライドが捨てきれなかったのだ。

銀行時代から、中小企業を馬鹿にするような発言が多くあった長男。

会社を守ってきた次男は到底納得できるはずもなく、職人を引き連れて新しい会社を設立する。

はたして父の真意は何だったのだろうか?

実はこの会社は、ほぼ倒産寸前の会社だった。生前父は次男に職人をつれ別会社を作れと言われていた。

取引き先の連帯保証人となっていたこの会社は取引先の倒産により連鎖倒産。競売となってしまった。

ここにきて、高慢な態度を治しても時はすでに遅かった。

弱小銀行にまで、融資を断られてしまうぐらいだった。

亡くなった、職人の父は長男を許すことはなかったのである。

相続問題でもめている家族間・会社などは様々あるが、こういった形で会社が倒産するといったのはとても皮肉でした。